なぜミャンマーなのかと尋ねられます。
それは、ミャンマーの人々の明るさが、厳しい現状が、私に気づきを与えてくれたからです。
移動クリニックの舟の上で夕日を見ていた時です。心の底から湧き上がってきた感情があります。
それは、「この地のために一生何かしたい、ここの人々のために自分は何ができるのだろう」という思いでした。その瞬間、自分の中で マザー・テレサの言葉が蘇ってきました。
「あなたの愛を誰かに与えれば、それはあなたを豊かにする」これこそ私を国際医療活動へと導いてくれた言葉でした。私が原因不明の病になった時、癌になった時、どんな時にも自分を勇気づけてくれた言葉です。
これまで抱えていた、 私の能力で医師としての責任を果たせているだろうか、という迷いは消え、「医師は私の天職だ」と確信し、自信がみなぎってきました。
なぜ自分がこの地に来たのかこの時わかりました。基本的な医療に到達できないミャンマーの人々の力になること。彼らと共に生活し、皆で幸せをつくっていくこと。
それが私のこれからの人生をかけて取り組むべき使命だと思ったのです。
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